• 八重山みんさ(古代みんさ)

  • 八重山みんさ (古代みんさ)

    • みんさ帯に託した女性の偲い
      古代から継承され いまなお受け継がれています
      みね屋の「八重山みんさ」は石垣島の草木で染めた昔ながらの技法で作られています


    八重山地方で1600年代から織られていた紺絣の帯は、求婚に応じる答えとして女性から男性へ贈る特別な物とされていました。綿の栽培から織り上げるまでの根気のいる工程と、絣柄やたてすじ等に託された偲いは、いまもなお受け継がれています。


    八重山みんさ(古代みんさ)について

    • 綿を素材とした幅の狭い(細い)綿狭(めんさ)帯が転訛して「みんさ」と呼ばれるようになったと言われています。 八重山地方では1600年代から「みんさふ」と呼ばれる紺絣の帯が織られており、その帯は求婚に応じる答えとして、女性から男性へ贈る特別な贈り物とされました。

      みんさに見られる絣模様は「いつ(いつ)の世(よ)までも末永くお願いします」という女心と、ムカデ模様(ヤツサミ)には「足繁くおいで下さい」という通い婚の風習がしのばれます。また、結婚の時には九つと八つの絣柄(ウッパイ模様)を織り上げ「心をひとつに」の思いで嫁いだと伝えられています。

      ムカデ模様(ヤツサミ)のように、生活の用具や動植物、あるいは祈りなどを織物文様として織りこむことは、古くから八重山地方の織物柄の特徴のひとつとされています。みんさの両耳にある畝ヤシラミの横段柄を足の数の多いムカデに見たてて、通い婚の風習があった頃の「足繁くお通い下さい」の思いを伝える柄のいわれでもあります。

      また、ムカデは冬眠をして春に脱皮をする生態から、ムカデ柄を吉祥柄として身につける人の、いつまでも若くあることを願って織る柄とも言われています。

      すじ(経縞/タテシマ)は、道を踏み外すことなく男女が添いとげられることを願った柄と伝えられ、みんさ帯の原型の両脇にひとすじずつ入っています。